お子様の虫歯予防(0歳~1歳6ヶ月)

9月も後半に入りましたがまだ暑い日もありますね。

さて、今日から虫歯予防のお話を始めます。
いつもよりチョットまじめに書きますね。
まずは産まれてから生後1歳6ヶ月までです。

赤ちゃんが生まれてくると、正常な場合は歯が1本も無いものです。
産まれてきたとき既に歯がある場合を先天歯と呼び、
授乳の都合などから多くの場合抜歯します。

生後7ヶ月前後で、まずは下の前歯が生えてきます。
この時点での歯ブラシは普通のものではなく、毛のないゴム製のものかガーゼを使用すると良いでしょう。
離乳食の後などに歯を拭き取る程度にします。

この後、生後1歳6ヶ月までの間に上下前歯12本と奥歯4本の乳歯が次々に生えてきます。
ある程度前歯の本数が増えてきたら、毛のある歯ブラシを用意してください。
この年齢では自分で歯ブラシして歯の健康管理をするのは無理ですから、
お子様の虫歯予防は全て一緒に暮らしている大人の責任になります。

通常、歯と歯の隙間は大人と違って広く開いていますので、
デンタルフロスや歯間ブラシを使う必要はありません。
この時点で虫歯が出来るとすれば、前歯の表面です。
 

また、保健所などでの「1歳6ヶ月健診」が行われます。
この健診では心身の発達をチェックしますが、歯の健診も行われます。
1歳6ヶ月の時点で虫歯を持っているお子さんは少ないのですが、
体に病気のある子、生活習慣に問題のある子では稀に虫歯が見られます。

フッ素塗布を開始する時期については、お子様の発育状況などによって異なります。
虫歯が出来てからまたは歯が痛くなってから歯科医を受診するのではなく、虫歯が1本もないうちに歯科医で健診を受け、歯ブラシやフッ素による虫歯予防につて相談する事をお薦めします。
治療ではなく虫歯予防のうちに、お子様のかかりつけ歯科医 を見つけておくことで、大きくなってから何かあった時すぐに必要かつ適切な処置が受けられるからです。

子供の虫歯は世界的にも減少傾向にありますが、先進国の中でも日本の子供の虫歯は他国に比べまだまだ多いです。
乳歯は抜けるから虫歯にしてもいいという考えかたは間違っています。
乳歯のうちから大人になっても虫歯や歯周病に罹りにくい環境にしておく必要があるのです。
 

虫歯の治療にお金と時間をかけるよりも、それを虫歯予防に費やすほうがお子様の為になるのではないでしょうか?